メモ帳

千葉の田舎で生まれ、東京の出版社で働いている20代。ノンフィクションを中心に、読んだ本や観た映画についてのメモ代わりに書いています。

2016-05-14から1日間の記事一覧

フォントのふしぎ

という本がぐう面白い。 LOUIS VUITTONはfutura mediumの字間を空けている。 マイケルのTHIS IS ITで使われたtrajanはトラヤヌス帝記念柱の文字を忠実に再現している。 GODIVAはtimes romanからtrajanに変えて、その後さらにtarajanからセリフを取り去った。…

映画の感想:『天空の蜂』

SYNODOSでのPR記事を読んで興味を持っていたのだが、そこでの話通りなかなか興味深い作品だった。 synodos.jp やはり、エンタメと純文学の境目が消失してきているのと同じで、映画もエンタメ性とメッセージ性を両立させることが当たり前の世界になってきてい…

映画の感想:『オデッセイ』(火星の人)

この映画はボウイの『Starman』の流れるシーンがクライマックスである。あそこが作品で表現したかった全てである。正直、その後の地球着陸などは余談でしかない。 平田オリザの「問いの立て方」を基にすると、この作品はそれが非常にうまくいっている。とて…

【美術展見聞録】雑貨展

「動きのカガク」のキュレーター(?)が菱川勢一だったのに続き、今回の「雑貨展」は深澤直人。 プロダクトデザインってやはり面白い。ベルリンでバウハウスミュージアムを訪れた際にも感じたことだが、「ほらほらこれが美術作品ですよ~!」ってならないの…

【美術展見聞録】キセイノセイキ

ディズニーランドかってくらいの長蛇の列をなすピクサー展を横目に向かう。案の定、人は少ない。 非常に興味深かったのは、報道カメラマンの横田徹さんが撮影した映像が展示されていた点。美術展が「美術」の枠を拡張しつつあることがわかる。(今回のテーマ…

【美術展見聞録】谷崎潤一郎文学の着物を見る+『細雪』の感想

会場内は思ったよりもにぎわっていて、着物をみにつけた奥様方が多かったのが印象的だった。ここを訪れた後に『細雪』を読んだので、作品への満足度は上がった。 ついでに竹久夢二の方も見れて満足。内藤ルネや水森亜土など20世紀の日本を代表するイラストレ…

【美術展見聞録】MIYAKE ISSEY展: 三宅一生の仕事

「明日来ていく服を提案する」というウチのスタイルとはベクトルが異なるが、面白かった。 シリコンを流し込んでかたどった服や、サーキュラーという丸い一枚の布からかたどった服などを見て、自分が今まで想像していたよりも、服ってもっと自由なんだなと感…

映画の感想:『レヴェナント』

表現したかったものは『野火』と少し似ていて、映像世界が対比できるような作品だなあと感じた。かたやフィリピンの熱帯地獄、かたや西部開拓時代の極寒世界。どちらにも共通するのが、圧倒的な自然とそこで血みどろの戦いを繰り広げる男たち。 やはり撮影監…