メモ帳

千葉の田舎で生まれ、東京の出版社で働いている20代。ノンフィクションを中心に、読んだ本や観た映画についてのメモ代わりに書いています。

フットボール観戦記:アルゼンチンvsコロンビア

準々決勝もう一つの注目カード、アルゼンチンvsコロンビア。FIFAランク的には3位と4位で南米最強対決。(まあFIFAランクなどあてにはならんが)
アルゼンチンは前だけじゃなく後ろも強い。THE南米って感じの「個」の力で相手を上回る戦い。オタメンディマスチェラーノサバレタなどの潰し屋が強すぎる。

コロンビアは正直物足りない。一つ一つのパーツがうまくはまっていない感じが強い。特に虎ではなく猫と化したファルカオは点を取れる気配がしないから、そろそろスタメンから外した方が良いのでは?と思っていたら、案の定ベンチスタート。(とはいえグティエレスも微妙なので、ジャクソン・マルティネスのワントップあるいはバッカとのツートップが妥当かなと思う。バッカはこの試合サスペンションで出られなかったが。)

てなわけで、コロンビアは相変わらずイマイチな戦い。ハードワークはするが、技術や閃きが見えない。チームとしての構成力が低く、ハメス頼みの感が強い。ブラジル戦はキレキレだったクアドラードも波に乗れない。(クアドラードは、試合開始後の最初のプレイで調子が決まってしまうタイプ。「ああコイツは今日ダメだな」ってのが一瞬でばれてしまうww)

そのため、アルゼンチンが一方的に押し込む。コロンビアはアルゼンチンの攻撃を辛うじて止めても、中盤から後ろにかけて攻撃を組み立てられる選手がいない。ビルドアップの能力に欠けているので、アルゼンチンのプレスをかいくぐることができない。スタメンのボランチ2枚がサスペンションで欠場しているのが痛い。(2人がいた所で大差なかったと思うが。)
かといって長いボールを入れても、オタメンディとかいう最凶の潰し屋がいるので収まらない。それでも地上戦で繋ぎをカットされるくらいなら、トップのジャクソン・マルティネスへ多めにロングボールを入れて良かった気はする。

前半は一方的なアルゼンチンペースで、コロンビアはシュート0本という抑え込まれっぷり。だがアグエロのシュートとそのこぼれ球に反応したメッシのヘッドを、オスピナが神セーブで救う。コロンビアはこの内容で0-0なら御の字。

後半も変わらず、アルゼンチンの攻めが続く。だが後半15分を経過したあたりから、「これは逆にコロンビアペースなのかも?」という気配が漂い始める。というのも、ここまで押し込まれているのに0-0だからだ。アルゼンチンは1点が遠い。コロンビアはCBのムリージョとGKのオスピナの頑張りが目立つ。ムリージョはこのプレイを続ければきっと良いクラブへ移籍できるよ。オスピナも、ベンゲルがこの試合を見ていたら放出を考え直してくれるかもね。そんなことを考えていたら、コロンビアがこの試合唯一のチャンスを作る。だがハメスはシュートを打てず。結果論だけど、トラップせずに打って良かったな~。

アルゼンチンは時間と共に消えてきた俺のパストーレに代えてバネガを投入。その後バネガが幾度かチャンスを演出するも、紙一重の所でコロンビアがブロック。バネガのミドルはクロスバーをかすめる。さらにCKからオタメンディが合わせるも、今日当たっているオスピナとポストが救う。アグエロと交代で入っていたテベスの裏抜けもDF陣が必死のブロック。

残り5分、アルゼンチンはラベッシを投入。それにしても、ラベッシはいつ見ても寝起きみたいな顔をしている。

コロンビアは後半開始の時点で「0-0でPK戦に持ち込む」ことを明確に考えていたはず。というか、このレギュレーションはどう考えてもおかしいんだよなあ。延長戦がないせいで、0-0で凌いでPK戦っていうプランが組みやすくなってしまう。

結局、0-0で90分を終えてPK戦へ。結果は書かないが、中々面白いPKだった。アイツが外してアイツが決めるか!みたいな。


にしてもアルゼンチンのシュートが16本に対して、コロンビアはたったの2本。しかし試合自体は引き分け。これが他のスポーツならそうはいかない。それを「面白い!」と感じるか「クソゲーだろ」と感じるかは、その人次第。ただ後者の人はサッカーよりもバスケットとかを見た方が良いと思う。

個人的にはこういう試合も嫌いではない。名勝負とまでは言えないが。