メモ帳

千葉の田舎で生まれ、東京の出版社で働いている20代。ノンフィクションを中心に、読んだ本や観た映画についてのメモ代わりに書いています。

フットボール観戦記:ローマvsバルセロナ

 

注目はローマの入り方だったが、対バルサのオーソドックスなスタイルを選んできた。ガンガンいかないのは、昨年のバイエルン戦が教訓となっているはず。それに初戦ということもある。0-0でも良いのだろう。

一旦全員が自陣に戻るのが約束事になっている。おそらく強みである中盤3枚の位置で勝負したいのかと。ローマにとって理想のボール奪取は、ハーフラインとPAの間あたりでひっかけることかな。だからベタ引きというよりかは、隙を窺いながら守っている感じ。(時間が経つにつれてベタ引きになっていってしまったが)

 

オフェンスは基本的にカウンターになってしまうが、無理やりいかないのがミソ。カウンターできなさそうなら、慌てずにポゼッションしようという狙い。確かに戦力的にはある程度ポゼッションも可能である。ローマのオフェンスは、少し引いてきたジェコにミドルパスを入れてポストさせるのが利いている。トッティ程のパスセンスはないけれど確実にボールが収まるし、バルサ相手でもタイマン張れるクオリティは持っている。

ただ当然、時間が経つにつれてジリジリとバルサが押し込んでいく。ここでローマが大事なのは、ラインを下げ過ぎないこと。ずるずる引いてPA内へ入ると、PKやらこぼれ球のリスクが増大する。あくまでPAの前に一線を引いて、コンパクトに守る必要がある。今日のローマのディフェンスはなかなか集中している。バイエルンに高い勉強代を払っただけはある(笑)マノラスは相変わらずカバー速いし、新戦力のリュディガーは対人強い系だね。こういうイカツイ選手は結構好き。

と思っていたら、バルサが先制。フリーのラキティッチにパスが通った時点で勝負あり。やはりラキティッチはよく動く。多分ファルケが離してしまったのかな。

余談だが、この「前線の選手の後ろでの守備」って難しいよね。相手陣内でのプレスは頑張れても、こうして自陣で守る時はマークを離してしまう。これはオフェンシブな選手の「習性」みたいなものか。ただその内、サッカー選手もバスケット選手みたいに攻防を兼備える必要性が出てくるのだろう。ジョーダンとかコービーみたいに、超一流まで行けば攻撃と守備のクオリティは比例するからね。(もちろんNBAにも「職人」はいるが)


さて、その後もバルサペースが続くが、フロレンツィがハーフウェイ手前からダイナミックな持ち出しからの・・ 超ロングシュート!これが決まって1-1。これはローマとしては勇気づけられる。ローマはその後も、基本的には引きながらも2,3回ゴールの予感を漂わせて前半終了。最後の方は前プレかけてリズムを変えていたし、とても良い終わり方だったと思う。

後半はより一方的なバルサのペース。ローマは頑張って耐える。やはりSBの上りまではケアできず、CL決勝であったような中央手前メッシ(バイタルへのカットインを窺わせているから、ディフェンス陣は容易に近づけない)⇒左の裏へ走り込むアルバへのフライスルーパスが何本も炸裂する。しかしナインゴランやマノラス、リュディガーが体を張って防ぐ。ローマのCB2枚は良いね。

途中シュチェスニーが怪我で交代するというアクシデントもあったが(なんでアイツはあんなにふてぶてしい表情をしているんだ?w)、何とか耐えきって1-1発進。ローマは後半15分辺りから、明らさまに引き分けを狙っていた。良くも悪くも去年までだったら考えられなかった姿勢。やはり理想主義で勝ち点を逃してグループリーグ落ちした苦い経験が影響している。


レバークーゼンとの2位争い一騎打ちを考えると、ここで勝ち点1を拾うのはめちゃくちゃ大きい。試合展開なども考えると、ローマとしては勝ちに等しい引き分けだろう。