メモ帳

千葉の田舎で生まれ、東京の出版社で働いている20代。ノンフィクションを中心に、読んだ本や観た映画についてのメモ代わりに書いています。

映画の感想:『オデッセイ』(火星の人)

この映画はボウイの『Starman』の流れるシーンがクライマックスである。あそこが作品で表現したかった全てである。正直、その後の地球着陸などは余談でしかない。

平田オリザの「問いの立て方」を基にすると、この作品はそれが非常にうまくいっている。とても明快なのだ。だから、開始30分の作り方さえ間違えなければ、あとは各人の懸命な努力や葛藤を丁寧に描けば良いだけだったのである。

 

―余談

この映画ができるまでのプロセスが非常に面白い。

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『フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ』もそうだったが、こうした流れはすごいなあ。新しい形のアメリカンドリームである。(もはやアメリカであることすら求められていないし)